クライアントの潜在能力
往々にしてクライアントが自身を過小評価している場合も多い。

 賃貸住宅でわれわれの事務所の提案してきた物のレベルはかなり高いと自負している。クライアントが考えてもいないようなことを提案し、実現してきた。その積み重ねでクライアントからの信頼も篤くなっている。

 日本の住宅は確かに変わってきた。個性化は猛烈に進んでいる。人の意識は変わり、今はドラマが求められている。それを早くから見つけて形にしてきた積りだ。

 本当に得なものは何なのか、そこを問う。そうすると質の問題になるので、ここはこうしよう、こう直そうと段々コストアップにもなってくる。

 クライアントの潜在能力がどこにあるのかに配慮することも必要だ。言い過ぎかも知れないが、経営面でクライアントを抱きかかえるような余裕も要求される。良い建物にするために、予算が足りなければ銀行に一緒に交渉に出かけ、融資を取り付けてきたケースも少なくない。

建物のマネージメントの為に、蓄積したノウハウも活かしたいと思う。予算オーバーだから駄目と諦めないで、質を高めても何故その方が良いのか、を理解してもらう努力をしたい。


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